訪問看護師のリアル

ニーズと将来性

政府が訪問看護体制の充実を後押ししているので、これから目指す人には追い風。
具体策としては、2016年度の診療報酬の改定で、訪問看護の報酬引き上げ&適用条件の拡大が決まっている。

訪問看護師の育成ニーズは高く、後期高齢者が急増する2025年問題に向けて急ピッチで体制作りを整えようとしているところ。

医療チーム

必要とされる経験

3年以上の臨床経験があれば、ほぼどこでも問題なく雇ってもらえます。
研修プログラムが整っている施設だと、未経験の新卒でも採用されています。
(そのようなケースは、病院内の訪問看護部という位置づけが多い。)

仕事内容はケースバイケース。
訪問看護で多い癌患者であれば、麻薬性鎮痛剤(デュロテップ等)の管理・在宅酸素吸入といった内容になる。
適切な知識は求められるけど、高度な看護技術を要するものではありません。

急性期と違い患者さんと寄り添う時間が長くなるので、看護スキル以上に人間力が求められます。
何気ない会話をしながらも病変を探り、危機回避&早期発見に努めるのが理想的。

色々な性格を持った患者さんの気持ちを汲み取る優しい気持ちがなければ、良い看護は出来ません。
例えば、何を聞いても素っ気ない返事しか返ってこなかった患者さんの誕生日に、多肉植物の寄せ植えをプレゼントしたら、急に元気が出てきたという事もあります。
心を閉ざしている患者さんには、何か会話のキッカケになるネタを提供してみるのもありです。

仕事の不安

【働く時間】
勤務条件によって変わる所なので、真っ先に確認すべき事です。
いまのところ24時間体制の訪問看護は極めて少ないので、夜勤はなくなる可能性が高いでしょう。
オンコール対応はありますが、ほぼ救急車を呼ぶことになり、看護師が出勤するという事は稀。
なので勤務時間は平日日勤帯というのが基本です。

【体力面】
病棟勤務より楽という人と、キツイという人に意見が分かれます。
訪問看護で特徴的なのは、移動が多い事。
運転が好きだったり、歩き回るのは苦にならないという人に向いているのでしょう。

【キャリア面】
病院勤務と比べて、特定スキルを向上させるという事は難しくなります。
その一方で包括的な対処方法は身に付きます。
スペシャリストというよりジェネラリストの道。

さらにその道を究めるなら、次の2つの資格制度があります。
①訪問看護認定看護師・・・医療機関の中に限定されていた職場を、地域社会へ広げる専門職の養成を目的とする。
②地域看護専門看護師・・・地域の保健医療福祉の発展に貢献する事を目的とする。

失敗しない勤務先の選び方

まずは母体となる医療法人を見極めることです。
それによって利用者の傾向&地域連携力がある程度決まってきます。

その後に勤務先(看護ステーションorクリニック)の給料や福利厚生を考慮するのが、失敗しないやり方。

訪問看護師は不足気味なので、人手を確保する為に高収入を提示しているステーションがチラホラあります。
でも、患者に十分なQOLを与えられない環境では、働く看護師も疲弊します。

在宅医療における患者のQOL向上は、看護師だけでは解決できません。
医師・薬剤師・ケアマネ・ヘルパー・民生委員など地域連携が欠かせません。

だから転職先候補を勤務条件だけで選んでは駄目。
その背後にあるネットワーク力(連携体制)のほうが大事なのです。

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